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こちら。
私の突発ネタ
todaeでどっちかが酔っ払い「酔ってません!」をザキヤマ先生が書いてくれました。
こちら酔ったのはテソンの方でしたねぇかわいいなぁ。
その続きを、私が書きました。
んーむ、先生のテソンのようにかわいくならない謎。
読んでやってください追記から。
…まったく。
俺は何度目になるかわからないため息をそっと吐いた。
やめとくべきだった。そう、それはわかっていたのに。
ここ最近、俺はプライベートでテソンと連絡を取らないようにしていた。
テソンは無邪気なもんで、俺にいろんな誘いを掛けてくる。
「タッピョン、昼食べました?まだなら一緒に」
「あ、もう食った。悪い。」
ホントは食べてない。後で菓子でも食おう。
「タッピョンもうあがり?晩御飯食べに行きません?」
「あー、今日は台本読まないと…ゴメン。」
嘘じゃないが、そんなにせっぱつまってはない。明日でも間に合う。
こんな感じが、ここ数週間続いていた。
もちろん仕事中は別だ。いつも通り接している。
だがそれ以外の部分でも接触してしまうと…俺の理性がいつまでもつか、わからない。
それなのに。
今日最後の仕事場を出ると、テソンがそこにいた。
「テソン、なんでここに」
「タッピョン」
驚いて問いかける俺を遮るようにテソンが近付いてくる。
「今日僕、タッピョンの家に行きたい。ダメ?」
あー、そうきたか。さすがにそろそろ、気付くか。
頬を掻きながら、目を逸らす。何て言おう。
「…や、今日は…その」
「やっぱり」
テソンの掠れ声に、視線を戻す。少し俯いて、噛み締めた唇。握られた両手。
「タッピョンは、もう、僕のことなんて…」
や、やばい、これは…
「テ、テソン、泣かないで?わかったから。俺ん家行こ。ね。」
「…ホント、ですか。」
こくこくと肯く。
涙目で満面の笑み。うわかわいい。これで断れたら人間じゃない。
それでそのまま二人で帰って来て、今に至る、のだが。
テソンはあの後急に黙り込んでしまい、俺もなんて言ったらいいか判らず。
続く沈黙に耐え切れず、酒でも飲むか、と出したのが悪かった。
「ちょっとテソン。そのワイン返しなさい。」
「嫌です。」
「じゃあちょっとそこ離して?ヒョンあっち側に座るから。」
「嫌です。」
テソンの手は、俺の服の裾をずっと掴んでいる。帰ってからずっと。
酒やつまみを出してる最中も、ずーっとちょこちょこついてきていた。
久しぶりに、感じるテソンの体温。香り。
…うー、俺、やばい。
「お前、飲みすぎだよ。車呼んでやるから、もう帰れ。な?」
「嫌です。」
「…テソンさっきから嫌ですしか言ってないんですけど」
「そんなことより!」
テーブルをだん、と叩く。並べた食器が浮き、がちゃん、と音を立てる。
「さっきの質問に、まだ答えてもらってないんですけど!」
さっきの質問。さっきの質問。…ああ。
「僕の事、どう思ってるんですか!」
「あー、えーと…」
言えない。テソンに対して仲間以上の気持ちを抱いているだなんて。
いま現在、すっごく触れたい、抱き締めたい、だなんて。
……好きだ、なんて。
「言えないんですか!はっきりしてください!」
「ちょ、テソン、近い近い…」
迫ってくるテソンから後ずさりする。と、肩を掴まれ、そのままソファに押し倒された。テソンが圧し掛かってくる。
「テソンなにしてんの!やめて!」
「はっきり答えを聞くまでやめません。」
ぴったり密着した身体。潤んだ目。俺の熱が上がり始める。やばい。
「や、かわいいマンネ、かな。」
かわいいマンネ、かわいいマンネ、自分に言い聞かせる。だから、頼むから持ってくれ、俺の理性!
「嘘だっ!そんな言葉でごまかされません!」
ごめんなさいホントはいますぐ抱き締めて至近距離にある唇にキスしたいです。ってダメダメなに考えてるんだ俺!
「ちょっとテソン!ホントに降りて!頼むから!」
「…どうして、最近避けていたんですか。」
必死に逃れようとする俺を見ていたテソンが、ぽつりと呟く。
「……」
黙り込んで動きを止めた俺を見て、テソンが俺の胸に顔を埋める。
「僕の事、うっとうしいですか。嫌いですか。」
そんなわけない。その真逆だ。だから困ってるんじゃないか。
「…そんなことないよ、テソン。」
気付けば、かすかに震えているその身体をそっと抱き締める。
「ホントにお前は、俺のかわいいマンネだよ。」
そう、それも嘘じゃない。大事な大事な、存在。
「かわいいマンネ、かぁ…」
テソンが俺の胸に顔を埋めたまま呟く。
「そうだよ。俺の大切な、弟だ。」
「そっかぁ…よかったぁ…」
テソンの声がだんだんと小さくなっていく。
「でも…僕は…タッピョンのこと、すごく、す…」
え、いまなんて?慌ててテソンを見下ろした俺に、すーすーという寝息が答えた。苦笑する。
そっとその背を撫でる。あたたかい。テソンのぬくもり。テソンの重み。
テソンがここにいてくれる。
…それだけで、俺は十分だ。
起こさないようにテソンの下から抜け出して、その身体を肩に担ぐ。
…明日になったら、何も覚えてないんだろうなぁ。そんなことを思いながら。